農薬の危険性人体や環境への影響は?野菜、農作物の選び方|子育てママの知恵袋

農薬の基礎知識と安心安全な野菜、農作物の選び方


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「野菜はいつもスーパーで買ってるわ」

「新鮮な野菜が食べたいから産直のものをお店で買ってるよ」

その野菜、実は農薬がたくさん使われています。

そんな当たり前の日常によって、農薬による被害は見えないところから少しずつ、私たちの健康を脅かしています。

特に、農薬の影響を大きく受けるのは子どもと言われています。

体も未発達な上、防御能力もなく、自分で食べ物を選ぶことができないため農薬の被害者になっています。

農薬は化学物質と比べて簡単に避けられなく、毎日口にする食べ物であることから、ダイレクトに影響を受けやすいのです。

はてなうさぎ

農薬って国の安全な基準なら問題ないのでは?そんな危険にさらされた野菜や農作物を普通に売ってることが信じられない…。

ここママ

残念ながら日本は農薬大国と言われているんだよ。禁止している国が多い中、世界と逆行しているのが日本。ただでさえ農薬の量が多い上、さらに規制緩和している状況。残留農薬の危険もたくさんあるんだよ。今一度、子育て中のママさんパパさんにもぜひ立ち止まって知ってほしいな。

農作物にはどんな農薬がどのくらい使用され、残留しているのかは表示されません。また、農薬の健康被害は目に見える明らかな急性症状だけでなく、何年後かに現れる慢性的な症状もあります。

この記事では農薬の危険性から日本と海外の現状、野菜などの農作物の選び方をわかりやすくまとめました。農薬の事を知ることで自分はもちろん、家族や子どもの健康を守り、安心安全な生活を手に入れましょう。

参考:みんなの食べ方じてん
農林水産省HP

目次

農薬による多大な悪影響

一般的に売られているものは農薬たっぷり

一般的なスーパーなどで売られている野菜は”慣行栽培”で作られたものです。

慣行栽培”とは、収穫量を確保し効率的に作物を栽培するために、殺虫剤や除草剤、化学合成肥料などを主に使用する栽培方法

このような栽培方法は、土に棲んでいる菌やバクテリア・微生物が死んでしまいその土地の生態系に影響を及ぼします。

また、使用した農薬や化学肥料が雨などの水と一緒に川や海に流れ着き、海に住む生き物たちにまで悪影響を与えます。

さらに、まだまだ続きます!有害な物質を含んだ海や川の水が蒸発して空気になり、雨となってまた地上へと戻り、人間を含む様々な生き物たちへと還ってくるのです…。

はてなうさぎ

そ、そんな…お店で売られている野菜は安全なものだと思っていたよ。それに、こんなにも環境に広く悪影響があるなんて知らなかった。

農薬の種類と危険性

農薬は農作物に被害を与える生き物を排除したり、生育をコントロールするための薬剤。農薬は多かれ少なかれ生き物の命をむしばみます。

代表的な農薬の3巨頭である

ネオニコチノイド系農薬
②有機リン系農薬
③グリホサート

上記3つについて早速見ていきましょう。

①ネオニコチノイド系農薬

1993年を境にタバコのニコチンによく似たネオニコチノイド系農薬が使用されるようになりました。このネオニコチノイド系農薬は、ミツバチが減少している要因にもなっています。

UNEPの報告書によると、世界の食糧90%を占める100種類の作物のうち70種類以上がミツバチによって受粉されているとの事。花粉を運んで農作物の育成を貢献している生物による経済価値は、世界全体でなんと66兆円に上るとも言われています。

UNEPとは?

ユネップ(United Nations Environment Program の略)=国際連合環境計画と言われ、環境問題に対する各国の活動を支援する機関。

アインシュタインが「ハチが絶滅したら人類は4年しか生きられない」と警鐘を鳴らしたように、ミツバチなど花粉を運ぶ生き物はとても大切な生き物です。今、世界中のミツバチや蝶の40%が絶滅の危機に瀕しています。

②有機リン系農薬

有機リン系農薬は、フェニトロチオンやマラソン、パラチオンなどが代表的。毒性の強いパラチオンは現在は使われていませんが、構造を変えて人体への影響を抑えたフェニトロチオンは、現在殺虫成分としても一般家庭用の殺虫剤やスプレーなどに含まれています。

③グリホサート

有名な除草剤、ラウンドアップの主要成分。日本ではホームセンターなどに大量に販売。簡単に手に入ります。

また輸入小麦のほとんどに使用されています。

主に収穫直前にラウンドアップを撒き、小麦を枯らしてから収穫。収穫(ハーベスト)前(プレ)に撒くため、プレハーベストと言われています。

また収穫後も輸入時にカビの発生を防止するために農薬を使用しており、こちらは収穫(ハーバスト)後(ポスト)なのでポストハーベストと言います。

ここママ

因みに日本ではプレハーベスト、ポストハーベストは認められていないよ。それなのにアメリカの外圧を受け入れざるを得ず、ポストハーベストに関しては食品保存の目的とみなし、添加物となっています。特に輸入レモンなどの柑橘類、輸入小麦に使われているので気をつけましょう

農薬による人体への影響

農薬による有害作用は多大

ネオニコチノイド系農薬は脳内の様々な部位の神経回路を阻害。さまざまな有害作用を引き起こします。

・神経の撹乱や昏睡
・頭痛発熱
・腹痛
・けいれん
・短期記憶障害
・胸痛
・全身倦怠感
・低血圧
・吐き気
・自閉症
・注意欠陥多動性障害(ADHD)
               など

上記の他にも人体に多くの影響を受けると報告されています。

また、有機リン系農薬も神経伝達物質であるアセチルコリン分解酵素の働きを抑える作用があるため、ネオニコチノイド系農薬と同様に神経系を撹乱します。グリホサートは発がん性あり。

ここママ

農薬は継続的に摂取することで神経系や免疫系にまで影響があるとわかっているの。他に農薬は日常生活でもめまいや倦怠感、皮膚がかぶれたりとじわじわと体をむしばんでいると言われています。

農薬による子どもの影響

発達障害(自閉症や注意欠陥・多動症(ADHD)、学習障害などで、これらの障害を持つ子どもが農薬の生産、使用量の増加とともに増えつづけています。)
知能発達の影響(IQ低下や記憶障害)
神経系疾患
小児がんや糖尿病
喘息などのアレルギー疾患

例として、15歳まで農薬にさらされる環境に住んでいた子どもは、小児がんを発症するリスクが高いという報告があります。

また、生後1年に除草剤や農薬にさらされた子どもは喘息になるリスクが高いというデータや、糖尿病や肥満などのリスク要因になることも分かっています。

農薬による環境への影響

上記3つの、どの農薬も環境に悪いに越したことないですが、現代の日本で非常によく使われているネオニコチノイド系農薬が環境への悪影響が強くなっています。

このネオニコチノイド系農薬は根や葉、茎、植物の内部すべてに浸透し全体に行き渡ります。また、残留時間が長いことから従来の農薬に比べて散布回数が減るため近年人気となっています。

一方で、有機リン系農薬は表面を洗えば落とせましたが、ネオニコチノイド系農薬は洗っても落ちません。さらに熱分解もされにくく蓄積されることがわかっています

そして一例として、ワカサギや日本ウナギの漁獲量が激減、ウナギに至っては絶滅の危機に瀕しています。水溶性であることから農薬が河川や湖、沼、海まで全てに流入し、昆虫も含め生態系全体を破壊していると言われています。

農薬の取り扱い|海外と日本の現状

海外は規制強化

海外ではミツバチが大量死、大量失踪するという異常現象が相次いで報告されているため、因果関係が疑われているネオニコチノイド系農薬の使用を禁止、又は規制を強化する対策をとっています。

また、2007年には有機リン系農薬はEUで大部分の使用が禁止に。グリホサートは世界各国では使用禁止、ラウンドアップは販売中止の流れになっています。

日本は規制緩和

ネオニコチノイド系農薬、グリホサートの使用を禁止する国が増えている中、残念ながら海外と逆行しているのが日本です。2015年、厚生労働省はネオニコチノイド系農薬の食品残留基準を緩和しました。それだけでなくネオニコチノイド系農薬の種類も多いのが現状です。

2017年にはグリホサートの残留農薬基準を400倍に大幅に緩和、内閣府食品安全委員会と農協が安全と推奨し、ホームセンターなどで大量に販売され簡単に入手できる状況です。

悲しいことに、日本の農薬使用量は世界でもトップクラスなのです。

NO農薬!安心安全な野菜、農作物の選び方

有機=オーガニック、特別栽培がおすすめ

結論から言うと、有機(=オーガニック)、または特別栽培の野菜や果物を購入するのがおすすめです。理由は、無農薬や減農薬とうたっている農作物などは明確な規定がなく、認証機関もないため、安全性に疑問が残るからです。

とはいえ、無農薬でも信頼できる農家さんもたくさんいらっしゃると思います要は何でも自分の目で見て確かめ、納得できる商品であればそれでいいと私は思います。

栽培方法を知って農作物を選ぶ

①有機栽培(有機JAS規格)

有機栽培とは、

化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない
遺伝子組換え技術を利用しない

を指し、またJAS法に基づき、有機JAS規格に適合した生産方法で栽培するものを指します。

有機JASマークは登録認証機関が検査し、その結果、有機JAS規格をクリアして認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。農産物、畜産物、加工食品において、有機JASマークがなければ、「有機○○」、「オーガニック○○」と表示することは出来ません。 

参考:農林水産省HP
有機農業・有機農産物とは

②減農薬

農薬の削減の比較対象となる基準、削減された割合、農薬の使用回数や残留量など、明確に示すことが難しく、消費者に誤解を与えてしまう為、現在ではこの表示は禁止されています。

③特別栽培

特別栽培とは、化学合成された農薬・肥料の使用を低減することを基本として、環境への負荷をできる限り低減した栽培方法

・農産物の生産過程等における節減対象の農薬の使用回数が、慣行レベルの5割以下であること。
・当該農産物の生産過程等において使用される化学肥料の窒素成分量が、慣行レベルの5割以下であること。

参考:農林水産省 特別栽培農産物に係る表示ガイドライン

④自然栽培

自然の力を引きだし永続的かつ自然に負荷をかけない栽培方法です。肥料・農薬には頼らず植物と土の本来持つ力を引き出す栽培方法を指します。

認証機関などは無いため、生産者の方々は自己申告制で表示を行っています。

無農薬栽培、無農薬野菜の罠

無農薬の表記は現在推奨されていない 

無農薬栽培はすべての農薬を使用せずに栽培された方法です。ですが、現在では消費者に誤解を与えやすいため「無農薬」、「減農薬」、「無化学肥料」、「減化学肥料」 の表示を”特別栽培農産物に係る表示ガイドライン”によって表示禁止とされています。

無農薬栽培をしている期間中に、農薬を使用していなくても、近くの農場で散布していた農薬が風で飛んで来て農産物に残留農薬が検出されたり、実際には土壌に農薬が残っていたりする事例もあり、農産物に全く農薬を含まないことを示す厳格な基準やそれを認定する機関がないため、誤解を招くことがないように、現在は「無農薬」と表示することが禁止されています。

わかりすくん

無農薬って聞くと全く農薬を含まない農産物をイメージする人が多いと思うけど、実際には明確な基準がないから安全かは不透明だし、不安要素があるって事だね。

まとめ

すべてを有機や特別栽培の農作物に切り替えることは難しいかもしれませんが、農薬を多くつかっている野菜を少しでも変える、普段よく買っている、食べるものから変えていくだけでも十分です。

コロナ禍を経験した現在、健康への意識の高まりは、世界的にも需要がさらに高まっています。

人は食べたもので体は作られます。食のあり方、自分でしっかりと理解し選択することが大切です。ぜひご自身や家族の食の安全、健康を守っていきましょう!

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